日々、元気に過ごすことは誰もの願い。そんな願いをかなえるべく、自分の心と体、食生活とじっくり向き合ってみたくなるお話をどうぞ。

第63回 豚肉料理でもっと美しく

海苔で「幸せの自給率」を高めましょう元気で長生きしている方の多い沖縄では、よく「クスイムン」という言葉を使います。「薬になる食べもの」ということで、食べたものは、すべて血となり肉となり、骨となり、薬となるという意味のようです。

沖縄では、「豚肉ではじまり、豚肉で終わる」といわれるほど、豚肉の存在は重要。伝統的な食べ方でいうと、豚肉はブロック買いをして、まず、時間をかけて茹でこぼし、脂肪やコレステロールなどを除いてから、改めて料理をします。しかも、昆布やシイタケ、ダイコンなどと合わせて料理をしますから、食物繊維もとれることになり、これも沖縄のすばらしい「薬物の食文化」といってよいでしょう。

若々しいお肌や表情を保つためには、アミノ酸バランスのすぐれたタンパク質が欠かせませんが、豚肉にはたっぷり。とくに、ヒレ肉の場合、肉質がやわらかく、消化率も高いという点でも、不老長生に役立つ。

豚肉にはビタミンB1が多く、牛肉の数倍という豊富さも魅力です。B1はご飯の主成分である炭水化物の代謝を助け、効率よくエネルギーに変えてくれますから、米が主食の日本人にとっては貴重なビタミンです。

沖縄の豚足料理も傑作です。骨ごとぶつ切りにし、昆布とじっくり煮込んだ料理ですが、とろ味がついていてなかなかの美味。骨の老化を防ぎ、細胞を若返らせるコラーゲンも多く、不老長寿に効果的なのはまちがいありません。コラーゲンの美容効果を高めるのがビタミンC。野菜やフルーツといっしょにとるとよいでしょう。

 

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永山 久夫(ながやま ひさお)プロフィール

1932年、福島県生まれ。食文化史研究家。食文化研究所、綜合長寿食研究所所長。西武文理大学客員教授。古代から明治時代までの食事復元研究の第一人者。長寿食や健脳食の研究者でもあり、長寿村の食生活を長年にわたり調査している。

著書に『永山豆腐店-豆腐をどーぞ』(一二三書房)、『頭イキイキ血液サラサラの食事術』(講談社+α新書)、『和食の起源』『日本人は何を食べてきたのか』(青春出版社)、『万葉びとの長寿食』(講談社)、『健康食なっとう』『健康食みそ』(いずれも農山漁村文化協会)、『和食のすすめ』『ひとり鍋のすすめ』(春秋社)、『日本古代食事典』(東洋書林)、『100歳食入門』『みそ和食』『100歳食 レシピ編』(家の光協会)ほか多数。