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岩手県遠野市ではフキのことを「バッケ」と呼び、雪を溶かす様にポッカリと生えてくるバッケの生命力に春が来るよろこびを感じたものでした。子供たちにとって、バッケはおままごとなど遊びに大活躍でしたが、食卓に並んでもなかなか食べる気になれないようです。フキのおいしさは、大人になって知る、いわば「大人の味」ではないでしょうか。
ラワンブキのような大きなフキは山菜として食べられていますが、一般には「青フキ」の若い花茎、葉柄、葉を利用します。花茎はフキノトウと呼ばれ、原産地は日本の北海道から九州までの山野に自生しています。キク、タンポポ、レタス、シュンギク、ゴボウなどといっしょのキク科の仲間で、なんとアルプスの名花エーデルワイスの姉妹なんですよ。
名前の由来には、冬に黄色い花を咲かせることから冬黄(ふゆき)がつまってフキとなった説や、茎を折ると糸が出てくる様子を表して布々岐(ふふき)と呼んでいたのがフキとなったという説などがあります。
栄養成分は、ビタミンA、B1、のほか、カリウム、カルシウム、ナトリウムなどのミネラルや繊維質が多く含まれています。フキノトウの花菜に含まれている花成ホルモンは精力を増強し、苦味成分のアルカロイドという物質には、新陳代謝を促進する働きがありますので、冬の間低下していた身体の機能を目覚めさせるのに有効です。新陳代謝が高まるということは、精子数を増やすという働きもありますので、春の強精剤とも言われています。
また、春の乾燥してほこりっぽい空気は、器官の粘膜に炎症を起こし、タンが詰まりやすくなりますが、フキを煎じて飲めば苦み成分が粘膜に作用し、タンがきれ咳が静まるほか、胃の弱い人や食欲のない人、便秘気味の人にも効果があります。
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