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ベジタブル&フルーツマイスターが教える知っトク!なっトク!野菜と果物のマメ知識
今月のお題は…

びわ
びわ   ♪びわは やさしい 木の実だから 抱っこしあって 熟れている〜♪(まど・みちお作詞)。ビワが店頭を賑わせ始めたこの季節、薄いオレンジ色のビワを見るたびに、幼い頃に覚えたこの歌を思わず口ずさんでしまいませんか?
 ビワは長崎や鹿児島が主産地となる「茂木種」の出回り(5月中旬〜6月上旬)に続き、愛媛や千葉が主産地の「田中種」(6月上旬〜下旬)へと移っていきます。「茂木」は天保年間に長崎県茂木の三浦シオさんが、中国から渡来した枇杷の種子を自宅の庭に蒔いたのが始まりとされています。甘みが強くむきやすく、果皮、果実ともに赤みを帯びています。「田中」は、1879年に田中芳雄氏が長崎で食べたビワの種子を持ち帰り、東京で栽培したのが始まりです。茂木よりも酸味が強く大ぶりです。
 
  茂木や田中に比べて果肉が白くて柔らかく、甘味と酸味のバランスが良く、幻のビワと呼ばれるのが「土肥ビワ」(白ビワ)です。静岡県土肥町の特産品で6月上旬から中旬が食べ頃です。ほかに大房、湯川、房光、長崎早生、白茂木、里見などがあります。
 
  中国や日本で自生するビワは、古くからその栄養価の高さが注目されており、薬用として用いられてきました。特にカロテンの含有量は果物のなかでも豊富です。咳や痰に効果的で、果肉に比べて大きい種には、アミグダリンが含まれているため、利尿作用があり、暑気あたりにも効果的とされています。葉にも種子と同じ成分があり、クエン酸やビタミンB群、タンニンなども含んでいます。葉を日陰干ししたものは、ビワの葉茶として飲用するほか、入浴剤としてお風呂に入れるとアセモに効果的と言われています。
 
  ビワの表面には産毛がありますが、これはビワが新鮮な証拠です。果皮が薄いため日持ちはしませんので、購入後は早めに食しましょう。冷蔵庫に入れると変色するため、食べる2、3時間前に冷やすのがベスト。「ビワが黄色くなると医者が忙しくなる」と言われますが、これはビワが熟す6月頃から、夏バテで医者に通う人が増えることからきています。
 
  それでは最後にもう1曲。北原白秋作詞の「ゆりかごの歌」(♪ゆりかごの歌を カナリヤが歌うよ〜♪)にビワが登場することを知っていましたか。2番の歌詞に、♪ゆりかごの上に びわの実がゆれるよ♪と出てくるのです。今日はビワの皮をむきながら、ビワの歌を歌ってみませんか?

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