きのこ図鑑~海外のきのこ事情~
2022年1月7日
日本人はきのこ好き民族!
日本には四季があり、国土に対して森林面積が広いので、多種のきのこが育ちます。それらを昔の人たちが上手に食べていたのでしょう、先人の知恵を活かしたきのこの人工栽培の技術は世界でも最先端!しいたけ、えのきたけ、しめじ、なめこ、まつたけなど日本の食卓にのぼる食用きのこは多種多様です。
海外のきのこ事情は?
ヨーロッパ
ヨーロッパのきのこといえば、マッシュルームとトリュフが有名ですね。マッシュルームは、ヨーロッパで最もポピュラーなきのこですが、面白いのはフランスの栽培方法。温度や湿度がマッシュルームの生育にちょうどいい洞窟を利用して「洞窟栽培」を行なっています。洞窟で採れたきのこは大変質が良く、高級品なのだそうですよ。そして、世界三大珍味のひとつトリュフ。大きく分けて黒と白があり、黒トリュフは栽培が可能、白トリュフは自生しているものを採るしかないのだそうです。日本でもトリュフの仲間が数種類発見されていますが、食用になるのかは未だ不明だそうです。また、北欧のフィンランドには「迷惑をかけない限り、野生のきのこやベリーなら、誰でも他人が所有する土地に許可なく入って採ってもよい」という法律があります。そのおかげで、人々は近所の森などへ出かけ、きのこ狩りを楽しんでいるとのことです。
中国
中国では、きのこは古来より生薬として扱われてきました。きくらげは滋養強壮に効く漢方薬として、しいたけは自律神経のバランスを整え、血液の循環を良くする食材として、明時代の医書に記載されているそうです。きのこって凄い食材なのですね!
アメリカ
アメリカでは、最近のヘルシーブームの影響で、日本のきのこの人気が急上昇!しいたけは「Shiitake」、えのきたけは「Enoki」、まいたけは「Maitake」など、和名そのままを英語名にして流通しているのだそうですよ。
ロシア
「料理が7つ、全部きのこ」ということわざ(料理全てに、きのこが入っているという意味)があるロシア。きのこは家庭料理に欠かせない食材です。そして、きのこ狩りは国民的なレジャーのひとつ。国民の多くがダーチャと呼ばれる小さな別荘を持ち、夏から秋にかけての週末は森の中できのこ狩りにいそしみます。
食べたことがある?〜ヨーロッパ三大きのこ
ポルチーニ
和名は、ヤマドリタケ。ポルチーニの語義は子豚!全体に丸々と膨らんでいて、子豚のような愛嬌のある姿をしていることから命名されたそうです。フランスではセップと呼ばれ、ヨーロッパ諸国で好んで食べられているきのこです。しかし、日本でフレッシュなポルチーニと出会える機会は少ないようで、乾燥ポルチーニなら比較的入手しやすいです。
アンズタケ
ジロールなどの名称で呼ばれているきのこです。色は少し橙ががった黄色で、名前に由来しているアンズのような香りがします。ヨーロッパでは食用とされていますが、ごくわずかな毒の成分が検出されているため、日本国内では毒きのこに分類されているとのことです。
アミガサタケ
変わった形をしていますがヨーロッパで珍重され、特にフランスでは「モリーユ」という名で高級食材として親しまれているきのこです。ホワイトソースなどの乳製品と合わせるとおいしいそうですよ。但し、こちらのきのこも毒を持っているので、加熱あるいは加工されたものを食べることが鉄則です。
ここでは紹介できなかった珍しいきのこや、美味しいきのこはいっぱいあります。
ご近所の八百屋やスーパーマーケット、デパートの食品売り場などで、様々なきのこを探して、試してみてくださいね。