男の料理というと、素材にかけるお金や、調理にかける時間を気にせず、とか く手が込んだものをつくるというイメージがありますよね。で、確かに美味し いんですね、そういう料理って。でも家計と台所の主である主婦からしてみる と、毎日そんなことやられたんじゃ「たまったモンじゃない！」ということに なるわけです。一方、ご主人さまの言い分を聞けば「たまにやるからいいんじ ゃない。オレだって毎日やろうとは思わないよ」という反論が返ってくる……。 そんなやりとりに「冗談じゃないよ、男だって！」と、名乗りをあげてくださ ったのが、東京は府中市で造園業を営むテキーラさん。テキーラさんのお宅は 夫婦共働きで、永年の間家事の一切をシェアしてきたのだとか。「サラダだっ て何でも来いさ！」と意気込むご主人さまに、腕をふるっていただきました。

   テキーラさん宅にお邪魔して「材料はこれだけ」と見せられたのは、キャベツ とベーコン。えっ…これだけですか？と驚く私をよそ目に、ザクリ、ザクリと キャベツに包丁を入れだしたテキーラさん。長いこと料理をしているというだ けあって、とっても手際はいいんですね。そんなテキーラさんに何をつくるの かと聞いたところ「野菜スープ」とひと言だけ……料理に集中しているのです。 そもそもが、お肉も魚もあまり得意ではなく、お酒もいっさい口にしないとい うテキーラさんは、野菜の料理のバリエーションを豊富に持っているとのこと。 「そろそろ秋だからねぇ、野菜スープでカラダを温めなきゃ」と誰にともなく 言いながら約２０分。出来上がったサラダスープを口にした途端「美味しい」 と思わず絶賛！キャベツの甘みとベーコンの塩気が見事にマッチした逸品です。