私たちは「たまねぎ」のどこを食べているの?
2022年1月8日
私たちが食べているたまねぎの『あの部分』
いったい、どこなのでしょう?
根っこ?茎?それとも葉?
目からウロコのたまねぎ?
私たちが食べているのは、たまねぎの「葉」!
たまねぎはよく根菜に分類されますが、実は私達が食べているのは葉の根元の膨らんだ部分。
正式には葉鞘(ようしょう)とよばれるこの部分は成長するにしたがって厚みを増し、重なり合って球体のように太っていきます。
また、この部分を、1枚ずつはがすと魚の鱗(うろこ)のようになるので、鱗茎(りんけい)と呼ぶそうです。
「目からウロコ」のような、タマネギのお話でした!
たまねぎを切ると、なぜ涙が出るの?
たまねぎを切ると涙が出てくるのは、たまねぎの中に含まれる硫化アリルという成分が空気に触れて気化し、目や鼻の粘膜を刺激するためと言われています。また、玉ねぎの辛味もこの硫化アリルによるものです。
硫化アリルはビタミンB1の吸収をよくする働きもあります。米食中心でビタミンB1の不足しがちが日本人には、たまねぎは欠かせない野菜なのです。
たまねぎを切るとき、涙を流すのが嫌な方は、レンジで温める、水につけながら切る、料理をする前に冷蔵庫で数時間冷やすなどがおすすめです。でも、涙を流しながら切るのも、たまねぎ料理の醍醐味かもしれませんね。
たまねぎの歴史 たまねぎは観賞されていた?
原産地は中央アジア、地中海沿岸とも言われます。
古代エジプトでは、お墓の壁画にたまねぎの絵が描かれていたり、ギリシャ、ローマでも紀元前に栽培されていたという記録が残っています。ヨーロッパ一帯に広まったのは16世紀から。
日本にたまねぎが伝わってきたのは、意外と歴史が浅く、明治時代にアメリカから導入され、食用されるようになったのだそうです。ただ、江戸時代に長崎で、観賞用としてのたまねぎが栽培されていたそうです。・・・ それにしても、江戸時代の人たちはたまねぎをどんな風に観賞していたのでしょうか。ちょっと不思議な気がしますね!
たまねぎの効果的な食べ方、調理法は?
たまねぎに含まれる水溶性の食物繊維は、体内の毒素に絡みつき、体の外に出してくれる効果があるそうです。また、辛味成分は、血液をサラサラにするともいわれています。
ただし、加熱するとそれらの効果も弱まってしまうので、出来れば生食するのが良いようです。
「生だと辛いのでは・・・」とご心配の方。辛味を取るために水にさらしてしまいがちですが、栄養成分が水に溶け出してしまいますので、切ったら、しばらくまな板やお皿の上に放置して、油やドレッシング類で和えてから調理してください。油にはめっぽう強いんですよ、たまねぎは!
元気になれるたまねぎを、みなさん、どんどん食べてくださいね!