日々、元気に過ごすことは誰もの願い。そんな願いをかなえるべく、自分の心と体、食生活とじっくり向き合ってみたくなるお話をどうぞ。
第53回 「幸せの予感 ブタどん」
ブタ肉料理を食べていると、何となくニコニコしてしまいます。
トンカツ、カツどん、ブタ肉入りカレー、トン汁、ブタしゃぶ、チャーシューラーメン、それに焼きたてのみそ漬けのブタ肉など。みんなとってもうまくて、顔中ニコニコ。ブタ肉ばかりではありませんが、肉には心をウキウキさせてくれる成分が含まれているのです。
それがアラキドン酸。人間の脳の脂肪酸の十二パーセントを占める重要な成分で、記憶力や集中力を強くする働きがありますが、心のよろこびや楽しさ、やすらぎを生むアナンダマイドという脳内物質を作る働きでも注目されているのです。
それにもうひとつ。セロトニンという"幸せホルモン"の原料となる必須アミノ酸のトリプトファンもたっぷり。その他にもビタミンB1やB2、Eなどの成分も豊富に含まれています。上手に食べれば、ブタ肉は人生を楽しくしてくれる高タンパク食なのです。そこでおすすめしたいのが
「ブタどんぶり」、略して「ブタどん」。
ブタのロースをすりおろした少々のニンニク、みりん、砂糖少量を加えたみそに一時間ほど漬けて焼き、
一センチ角位に切ってご飯に混ぜ、どんぶりに盛ればでき上り。上にもみ海苔をふりかけると、いっそう風味がよくなります。
頭脳に力がつき、とっても幸せになれる春を呼ぶどんぶり。何かとってもすばらしいことがおきそうな予感のするブタどんです。