日々、元気に過ごすことは誰もの願い。そんな願いをかなえるべく、自分の心と体、食生活とじっくり向き合ってみたくなるお話をどうぞ。
第56回 「ニンニクの味噌漬けで体力強化」
星が戻ってきた町
夜の盛り場や町の通りがちょっと暗くなりました。節電ムードなのです。なつかしいなァ、と思いました。
今から五〇年ほど前の東京は、この位の暗さでした。現在よりもはるかに貧乏でしたが、みんな明るく希望を持っていました。東京オリンピックがあり、新幹線が走り始めた時代。星がたくさん見える夜空がありました。節電のせいで、その美しい星が東京の夜に、また戻ってきています。
これから日本人は、昔ほどではないにしても貧しくなるでしょう。貧乏もまた楽しい。人間と人間とのきずなが生れ、助け合いの気持ちも強くなり、心が豊かになります。貧乏時代を楽しむためには何よりも健康がだいじ。
そこで貧乏を支えるパワーを持ったニンニクの味噌漬けのおすすめ。今ちょうどみずみずしいニンニクが出回っています。
生みそを五〇〇グラム。丸ごとのニンニクを五個用意し、皮をむいて小分けにし、殺菌の意味をこめて焼酎でさっと洗っておきます。
生みそはボールなどに入れ、大匙いっぱいの砂糖を混ぜます。あとはニンニクの小片を入れて味噌をからめ、小容器に漬けたら冷蔵庫に保管。三日ほどで食用になりますが、かすかな甘みがついていて実に食欲をそそります。効果が遅いですから、一日に二、三片位を目安にします。
疲れがとれ、血行がよくなって体がポカポカしてきます。冷蔵庫だと一ヶ月位はもちます。