永山久夫の食べて100歳

日々、元気に過ごすことは誰もの願い。そんな願いをかなえるべく、自分の心と体、食生活とじっくり向き合ってみたくなるお話をどうぞ。

第65回 「初ガツオの魅力」

江戸っ子は「初物を食べると七十五日長生きできる」といって、
出廻り始めたカツオやナス、カボチャなどを買いに走り廻っていたようです。
医療の発達していない当時の人たちにとって、七十五日間も余分に長生きできるという御利益は、それだけで大変にありがたみがありました。初物でとくに熱狂したのが初ガツオ。
初ガツオの魅力
目には青菜 山ほととぎす 初がつお

江戸中期の俳人である山口素堂(1642-1716)の作品ですが、今でも初ガツオの
初夏になるとマスコミに登場する"季語"になっています。
新緑の頃になると、鎌倉沖でとれはじめる走りのカツオはきわめて高価で、
米一石(約150キロ)が一両の時代に、一本が二両も三両もしたというのですから驚きです。
初ガツオの高価な理由のひとつが鮮度。うっかり鮮度の落ちたカツオを刺し身などにすると、食あたりする場合が少なくありませんでした。このため表面を火であぶってから、刺し身にして食べる「カツオの叩き」の習慣が江戸時代の初期にはでき上がっています。
火であぶると味が濃縮されて、おいしくなるだけではなく、皮に多いコラーゲンの消化吸収がよくなり、娘さんたちの美肌効果を高める上でも役に立ちました。カツオには記憶力を高めるドコサヘキサエン酸や表情の若々しさを保つ
ビタミンEもたっぷり含まれています。


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