日々、元気に過ごすことは誰もの願い。そんな願いをかなえるべく、自分の心と体、食生活とじっくり向き合ってみたくなるお話をどうぞ。
第68回 「カレーライスが大好き」
これまで一度もカレーライスを食べたことが無い、という日本人はいないでしょう。
その位、日本人はカレーライスが大好き。
日本に登場したのは、文明開化の明治時代ですから、
100年ほどしかたっていません。
もともと日本には、ご飯の上に料理をのせて、そのうま味をご飯にもしみこませ、上物といっしょにコラボレーション(それぞれの持ち味を出し合うという意味)の味を楽しむ文化があります。
つまり、「どんぶり物」で「おかずのせ料理」といってもよいでしょう。ウナギの蒲焼きをのせれば「うなどん」であり、トンカツをのせれば「カツどん」。
そして、明治になって登場するおかずのせ料理がカレーライス。
実にわかりやすい呼び名で「カレー」が「ライス」の上に盛られているからカレーライス。
明治の人たちにとって、西洋文明と共に入ってきたカレーライスは、それまでのようにどんぶり鉢ではなく、皿に盛られたご飯料理である点が目新しく、時代のシンボルに見えたのです。
カレー用のスパイスは香辛料と訳されていますが、ほとんどは薬効性の高いものばかり。
黄色のもとはターメリック(ウコン)で、主成分のクルクミンには血液を浄化したり、
血管や脳細胞の酸化を防ぐ強い作用で知られています。
ジンジャー(しょうが)には保温作用があり冷え症の改善に役立ちますし、ガーリック(にんにく)にはご存知のようにスタミナ強化効果があります。ひと味ちがったカレーに仕立てるコツ。
マヨネーズをほんの少量加えるだけでコクが出ます。