ビタミンCの発見に貢献した野菜は何?
私たちの健康に欠かせないビタミンCは、ハンガリーの科学者によってある野菜から発見されました。
ヒントは、子どもが苦手な野菜の代表選手(本当は美味しいのに!)
答えはイラストをクリック!

野菜のおかげで、ノーベル賞を受賞しました!
答えは、ピーマン。ビタミンCは、ハンガリーの科学者アルベルト・セント=ジェルジ博士によって、ピーマン(ハンガリー語でパプリカ)の研究により発見されました。そのジェルジ博士は1937年度ノーベル生理学医学賞を受賞しています。
ちなみに、「ピーマン」は「辛味のないトウガラシ」を指す名前で、ハンガリー語では「パプリカ」ですが、フランス語では「ピメント」と呼び、日本でよく使われる「ピーマン」はフランス語に由来すると言われています。
ピーマンの意外な仲間とは?
ピーマンは、「トウガラシ属」の野菜です。この「トウガラシ属」は、世界の主要農産物の多くを含む「ソラナム科」の中にあります。この「ソラナム科」は、日本では一般的に「ナス科」といわれていて、ピーマン、トマト、なす、唐辛子などが仲間とされています。そして意外な仲間が、じゃがいも。実は、ソラナム科を南米では「ポテト科」と呼ばれているのだそうです。見た目も味も、収穫できる季節や土地もまったく違うのに、ピーマンとじゃがいもが同じ仲間とは驚きですね!
信号機みたいに色が変化! -栄養素
疲労回復、風邪予防にうってつけのピーマンは、クイズのお題になった通り、ビタミンCとカロテンを多く含んでいる野菜です。そして、緑のピーマンは、完熟すると赤に変化しますが、この赤色ピーマンは、高い抗酸化作用があり、善玉コレステロールや悪玉コレステロールの酸化を防ぐ効果があると言われています。ただし、この赤色の色素は赤唐辛子と同じ「カプサンチン」という成分ですから、ピーマンが完熟すると少し辛くなることがあるようです。
ピーマンの歴史
ピーマンの原産地は南アメリカで、原種は辛い唐辛子でした。それがアメリカ大陸を発見したコロンブスによってヨーロッパに持ち帰られて品種改良され、16世紀にヨーロッパに普及しました。日本には江戸時代にポルトガル人によって伝えられたのは始まりと言われていますが、当時のピーマンは辛みのあるタイプで、甘み種のピーマンが入ったのは明治初期だそうです。ただし、一般的に食べられるようになったのは、洋食・中華が普及した、昭和の戦後になってからと言われています。

ピーマンの保存方法
ピーマンは鮮度がおいしさの決め手です。張りのあるうちに食べましょう。空気穴を開けたポリ袋に入れて冷蔵庫に保存すれば、5、6日はもちます。適温は10℃前後。冷やしすぎると品質が落ちるので、野菜室で保存しましょうね。
ビタミンCいっぱいのピーマンを、みなさん、どんどん食べてくださいね!