五大栄養素のひとつ「ミネラル」。
聞きなれた栄養素ですが、カラダの中でどんな働きをしているか知っていますか?
ミネラルとは人の体を構成する4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のものを言います。
その中でも体に必要なミネラルは「必須ミネラル」と呼ばれ、摂取基準があるものは13種類あります 。いずれも体内で作ることができないため食事から補うことが必要です。また互いに吸収や働きに影響しあっているためバランスよく摂ることが大切です。今回はそんなミネラルの代表的な働きとおすすめレシピをご紹介します。
骨を作るのは
カルシウムだけじゃない
骨を作る栄養素と言えばカルシウムのイメージが強いかもしれませんが、マグネシウムやリンも丈夫な骨作りには欠かせません。
リンはカルシウムと結びついて骨になるため摂取バランスが大切です。理想のバランスは1:1ですが、リンは加工食品の
添加物に含まれるため、現代人は不足することなく、むしろ摂りすぎが問題となっています。
一方でマグネシウムはカルシウムと同様に不足しがちなミネラルです。マグネシウムはカルシウムやリンと共に骨を作ります。
またマグネシウムとカルシウムは互いに協力しあって働く「ブラザーイオン」です。カルシウムを摂るときはマグネシウムも一緒に摂るようにしましょう。(理想のバランスは1:1です)
鮭と秋野菜の香り焼き
骨ごと食べられる鮭の水煮缶はカルシウムが効率よく摂れます。またアーモンド、豆乳に含まれるマグネシウムがカルシウムの働きをサポートします。
具材たっぷり白和え風サラダ
カルシウムが含まれる小松菜やちりめんじゃこを使用。 海藻に含まれるマグネシウムがカルシウムの働きをサポートします。
カルシウムが含まれる食材例・・・
骨ごと食べられる魚(しらす、桜海老、鮭の水煮など)、 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ など)、大豆製品(豆腐、油揚げ、 がんもどきなど)、青菜系の野菜(小松菜、モロヘイヤなど)
骨を作り筋肉の働きを助ける
マグネシウム
食事から摂取したマグネシウムの2/3は骨で、1/3は筋肉で働きます。
エネルギー産生や筋肉の収縮、体温調整などの酵素反応に関わり、たんぱく質の合成にも必要とされるミネラルなので、運動するときはマグネシウムを摂ることがおすすめです。
さばときのこの大根おろし和え
さばの水煮缶なら筋肉の収縮やエネルギー産生の補酵素として働くマグネシウムと、筋肉のもとになるたんぱく質を一緒に摂ることができます。
マグネシウムが含まれる食材例・・・
大豆製品(納豆、豆乳、油揚げ、がんもどきなど)、アーモンド、海藻、さばの水煮
体内の水分調整をする
カリウム
ナトリウムとカリウムは互いに協力しあって働く「ブラザーイオン」。
体の水分調整や細胞・体液の浸透圧を維持、調整する働きをします。
また血圧の調整にも関係しており、ナトリウムは血圧を上げる、カリウムは下げる調整をしています。
ナトリウムとカリウムの理想のバランスは1:1 もしくは 1:2 と言われていますが現代人は慢性的にナトリウムを摂りすぎています。ナトリウムを摂るときはカリウムを多く含む生野菜や果物も意識して摂ることがおすすめです。
切り干し大根サラダ ゆず風味
塩分値が高いおかずに生野菜を少し加えるだけでもカリウム量を増やすことができます。酸味のある食材(ゆず、レモンなど)をプラスするのも減塩のポイント!
カリウムが含まれる食材例・・・
海藻(昆布、わかめ、ひじきなど)、ずいき、切り干し大根、ほうれん草、里芋、バナナなど
監修:管理栄養士 佐藤真弓(ケンコーマヨネーズ株式会社)